甘いものは
職場でのチョコレートは、義理ですらなく、もはや義務である。
去年まで、何人か担当を決めて手分けして購入していたチョコレートを、今年からはネットで一括購入して配ることになりました。私はこだわりの無い行事なので、しかし部署でやるというなら参加しないわけにもいきませんから周囲の方針に従うだけです。部長に新しい決め事を指示されたときと同じ。
しかし、選ぶという作業も無くお金だけ代表者に支払い、渡すのも別のひとで、と本格的に文房具の発注と同じ状態になってくると、そんなまるで業務みたいなことをやる必要があるのか、と大きな疑問を感じます。
要らないだろ、そこまで形式だけにしたバレンタインなんて。お中元やお歳暮のほうがまだマシです。ああでもアレも業者に毎年値段だけを指示して中身お任せだったら似たようなものかな。
とにかく、ダンボールで送られてきて、各部署の女子社員に総務の女性が配っているのを見て、馬鹿馬鹿しさに辟易しました。女子更衣室の床に、同じ包装のチョコレートと思しきものがたくさん積み上げられていて、近くに空いたダンボールがあって、かなり空しかった。
男性はこんなのをもらって嬉しいのだろうか。馬鹿にするなと怒りたくはならないのだろうか。
無ければ無いで、男女とも出費が抑えられて双方にメリットがあるだろうに、文句を言いながら無理矢理用意しているのは滑稽です。それに対して、ひとり不参加なのはさすがに気が引けると金だけ払っている私はもっと滑稽です。埒も無い。
バレンタインと言えば、何故か毎年バレンタインの時期に一緒に映画を観に行っている(一昨年は「魍魎の匣」2008.02.09の記事、去年は「K-20 怪人二十面相・伝」2009.02.14の記事)友人の経済学者ですが、今年は「シャーロックホームズ」が3月12日からの公開なので、来月になりそうです。
過去2年は彼からのお誘いでしたが、今年は私から誘いました。何故なら109シネマズみなとみらいは22日に男女で観に行くとひとり1000円だから。ワトソンが既婚であることも知らない私の彼氏と観に行くよりは、「マイクロフトさんの弟が主人公の映画どう?」に対して「ハドソンさんちの下宿人が主人公のやつね」と返事を寄越す相手と観に行ったほうが、たぶん楽しい。