弟よ

 どちらかというと無職に近い状態の弟が、クリスマスプレゼントをくれました。イブサンローランのペンケースです。ペンケースなんて数百円で十分だろと思いながらも青森県の工芸品、南部裂織のペンケース(アスパム価格1000円)を使っていましたが、これは絶対もっと高い。
 真っ赤でバラの花が地模様になっており、高島屋みたいな感じです。その中身が、カッターナイフとかステンレスの定規とかマッキー極細とかなのが悲しい。大学を卒業したらめっきりペンケースの出番は減ったし。
 でもありがとう弟。ただ姉としてはさっさと就職してくれたほうが百倍嬉しいです。
 そんなプレゼントに複雑に喜ぶ姉の脇を通った弟は、足を引っ掛けてパソコンの電源を引っこ抜いてくれました。おかげでまたユーザー辞書が幼稚園児に戻ったようです。安美錦は消えてない。不思議だ。
 ずいぶん昔、スーファミのコンセントに足を引っ掛けて転んで冒険の書を三つともダメにしやがったときのことを思い出して目頭が熱くなりました。

 弟との交流の下に書くにはおかしいですが、オール讀物の准教授読みました。図書館で。
 堂々とネタばれしますが、彼が「世界が本質的に残酷だとは思わない」と言ったのには度肝を抜かれました。

2009.12.26 Saturday 14:55| comments (0) | trackbacks (0) |