茅ヶ崎ジャンボリー
神奈川県茅ケ崎市の県立茅ヶ崎里山公園多目的広場で、カントリー&ブルーグラスミュージックのイベント、茅ヶ崎ジャンボリーが開催されました。
雨でした。でもやった。
私は、ウェスタンショップを経営している父の友人? 知人? 取引先の相手? よく分かりませんが、とにかくそういうひとがおりまして、売り子を頼まれたので妹と一緒に行ってきました。もちろん、バイト代はありません。
久々の客商売は面白かったですよ。カントリーだのウェスタンだの、全然商品知識が無いので役立たずかもしれないと思いましたが、実際お客さんに質問されるとオーナー呼びまくっていましたが、とりあえずの店番は果たしたつもりです。
ここからは時系列風味で適当に。
まず、お店の準備があるので、7時半ころに会場へ着きました。10時にイベント開始です。本部がすでに設置されテントも立ててありました。前日のうちにやったのかもしれません。しとしと雨が降っており、けっこう寒い。えー、これ中止しないの? 本気で思いました。出店のオーナー、まだ来てないし。
8時前にやっと来たオーナーと一緒に、車から荷物を運びテントの中へ。もうすでに芝生が濡れているので段ボールを置く場所がなく困りました。野外イベントで雨降ったの、初めてなんだよねって……のんきなオーナーです。雨の中荷物を持って往復したので、ゴアテックスの上着を着てきた妹は余裕でしたが、私はこの時点でずぶぬれです。
その後、ひたすら音声の調整をしているステージ設置の本部の皆様に負けじと準備準備。バックルは後々になって錆びそうだから最後に並べることにして、テーブルを並べ、帽子やバンダナを引っ掛ける什器を設置して、なんとなくお店の体裁が整ってきたころ、雨が止みました。多少ですが陽もさしてきて、お客さんも集まり始めいい感じ。
カントリーな方々は白髪まじりのおばさま方が多く、ええと、皆さん物怖じせず積極的なため、まだ開店していないのに商品を物色し始めました。あらあこれ良いじゃない! まあ素敵! 似合うわよぉ買っちゃなさいよぉとお互いに営業トークまでしてくださるので、開店前から何やら売れました。すごいなー。
もちろん、カントリーでもウェスタンでもないご近所の方で、イベントやってるみたいだから遊びにきた、という感じのお客様もいらっしゃいました。そういうお客様は基本的に冷やかしです。だってねえ、片山晋呉みたいな帽子とか、買ってどうするの? 使い道無いじゃん。
私は以前、父に何か買ってやってくれよと言われてお店に遊びに行って、帽子と長袖Tシャツと革の財布を買ったことがあります。でも、超ウェスタンではなく、馬蹄エンブレムのいわゆるキャップと、馬の絵柄のTシャツ、なんか花柄がいろいろ掘ってある革の財布、です。超普段使いです。オーナーには悪いけど、普段使えないものを素人が買うわけ無いのです。
というわけで、バンダナが良く売れました。単価が安いから、ピンバッジが売れるくらいじゃないかなとオーナーの予想でしたが、雨が降ったり止んだりの天気で肌寒かったため、大判のバンダナの需要があったのです。バンダナは、せっかくだからとアメリカ国旗そのものとか派手なものも良く出ました。今使うからと袋不要のお客様が多かったです。
それからTシャツも案外出ました。これも寒いから重ね着したいというお客様ばかりで、勝手に試着して「これいただくわ。悪いけどタグ外してちょうだい」と他人に鋏なんて向けたくないのに首周りのタグを切らされました。長袖のシャツも上着代わりに求める方もいらしたので、悪天候に助けられた面もあるように思います。
バックルも、仲の良いお友達同士で、ああでもないこうでもないとわいわいきゃあきゃあ女子高生みたいに大騒ぎして、ちゃんとお買い上げ。良いでしょ今ここで買ったのよと自慢し始めまた別のお客様が……どうやら見た感じ、ダンスのグループがいくつかあって、対抗意識を燃やしている上に、グループ内でも張り合ったりしているようです。うー。怖い。
でも売り子としては売れれば良いので、値引き交渉はオーナーにまかせ、ニコニコと売りまくりました。もっとも、私はお店の前に出て愛想を振りまいておすすめする係でしたから、楽なものです。販売が本職の妹がお会計やらお渡しやらやってました。
昼ごろ、妹を休憩に出して、飲食ブースに出ているB級グルメを堪能……さすがB級というか、米軍基地内でイベントのとき買うチキンみたいなすごい味でした。イベントじゃなきゃ食べないなー。食べながらあれこれ見ているお客様に、美味しそうですねー言ってみたとき「まあまあよ」という返事だったのも頷けます。
カントリー音楽は軽快で楽しく、ダンスも、盆踊り的なと申しましょうか、わりと単純なステップをずっと繰り返している感じだったので、私は無理ですが、テレビで見たダンスをそのまますぐ再現出来る妹なら、混じって踊ってこられそうな感じでした。自然とリズムに合わせて体を揺らしたくなるような、そういうみんなで楽しめる感じの音楽ばかりで面白かったです。
ステージの前にベニヤ板がたくさん並べられていたので何かと思っていましたが、そこで踊るんですね。まだおむつしてそうな小さい子が、親が目を離した隙に踊るスペースに行って全然ステップとか合ってないのですけど楽しそうに体を動かしていて、微笑ましかったです。気づいた親がものすごく恐縮していましたけど、周囲はむしろもっとやれ的な感じで、本当に楽しそうでした。
でもその幸せは長くは続かなかったのです……
要するに強い雨が降ってきたわけです。小雨のときは気にせず踊っていた皆さんでしたが、さすがに大粒の雨がざーっと降ってきては、レインコートを来て踊ってみたりもしてましたが限界でした。
お店もとりあえずバックル類とハットベルト(片山晋呉みたいな帽子に巻いておしゃれに演出する小物)をしまうか、と片付け始めていましたが、横殴りの強い雨になったので完全撤収することにしました。これはもうしょうがない。バックルは錆びるしベルト等の革製品は傷むし、服も濡れたら売り物になりませんから。
テント内に雨宿りの方を入れつつ、片付けまくりました。運営本部は根性を出してライブ続行です。NHKのアナウンサーもさすがプロ。雨なら雨でしっかりネタに―――「なんと23名の大歓声です!」とかいちいち数えてた―――しながらも、お帰りの皆様のためにバスの時刻をトークのたびに何度も案内していました。元々の参加人数が多くないこともあって、混乱は少なかったようです。敷いてあったベニヤ板も、いつの間にか片付けられていました。
こちらが半分ほど片付いたときに運営の方がいらして「この雨ですから撤収してくださって構いません」って。言われなくても片付けるよ! と思った。けど、ライブはみんな傘をさしてアリーナ席です。ノリノリです。アマチュアバンドだから家族とか友達とかが来ていたのかもしれませんが、それにしたって常に10名から20名が演奏を聴いていた、土砂降りの中で、これはステージにいる演奏者にとって非常に嬉しいことだと思います。
バンドのMCも「雨なんでさくさくいきます!」と演奏演奏演奏(笑) これはこれでお得な感じ。そのせいで、好きなバンドの予告時間ギリギリくらいに来た男性が半分も聴けなくて残念がっていました。メンバーへのプレゼントも用意して気合い入りまくりです。最初からいた他のお客さんと違って、土砂降りの中、そのバンドの追っかけのためだけに来たのです。
彼に敬意を表してそのバンドを紹介しておきます。「The Ma’am(ザ・マーム)」です。
そんなこんなで、もう撤収だから迎えに来てーと父を呼び出し、濡れ鼠のまま30分以上ドライブして帰宅。母が風呂を沸かしておいてくれたので妹に「先に入っていいよ」と言ったら30分以上出て来やしない。これを見越して先に私が風呂を使ったら「お姉ちゃんは身勝手だ」とか言うに決まってます。通常5分以内のカラスなのは知っているはずなのに。どちらにしろ文句は言われるのです。あーあ。
雨は残念でしたが、イベント自体は面白かったです。もっとマニアでついて行けないかと思っていました。カープ応援よりよほど素人も楽しめる内容です。他のお店を見て回る余裕が全然なく、遠目に見ただけですけど、100人以上が芝生にレジャーシートを敷いて座ってお弁当食べながらカントリー音楽。
良いじゃないですか。
触発されたわけではなく、以前からの約束なのですが、そのオーナーに誘われているので2010年10月3日にあるイベントにも参加予定です。義理と人情でご案内。Good time COUNTRY 2010 SAGAMIHARAです。会場は相模原けやき会館。どこよ。私も知りません。もうちょっと分かりやすい案内をしてくれれば私も楽なのに……けやき会館の公式にリンク貼っておきました。
茅ヶ崎ジャンボリーは参加無料ですが、こちらはお金がかかります。3000円……私は高いよーと思いましたが、茅ヶ崎ジャンボリーが雨で中途半端だったので、直近のイベントということでお店で扱っていた前売り券もそこそこ売れました。雨は功罪あるな。
twitterにいくつか写真を載せたので、そのリンクを貼っておきます。ちゃんとカメラも持って行ったのですが、雨だったのと案外お店が忙しかったので10数枚しか撮れませんでした。