ブルーフィルム

　おとといの夜、ラブストーリーのように突然、パソコンの電源が落ちまして、コンセント抜けたかと思いました。いやいや、これ、バッテリーのあるノートパソコンだからコンセント抜けても平気だし。もしかして壊れたの？　iMacDVが、電源入れたらHDDの回る音がして、それからすぐぷしゅーっと空気の抜けるような音がした後、二度と起動しなくなったときみたいに。
　そんな恐ろしいことはなく、勝手にインストールされ始まったOperaのせいみたいだということが判明したのでとりあえず安心しました。臭いものにフタ、というか、インストールが始まったらすぐ電源が落ち、再起動後再びインストールの途中でフリーズしたOperaには二度と触れない心意気です。

　さて、近頃まったく振るわないカープもなすすべがありません。たとえ全然打たなくても、4番の栗原が骨折では残塁すらなくなってしまう。投手はマエケン頼みだし。「マエケンのために」が合言葉になりつつある状態は、勝つ目的を間違っていると思います。
　憎からず思っているとはいえ、今のカープを語るほどファンではないというか、そもそも野球ファンではないというかなので、何故東京生まれの神奈川県民が今年わざわざズムスタへ行っちゃう程度にはカープを気にしているのかという話を。
　さかのぼること20数年前、私は祖父とテレビを観ていました。今は無き、なつかしの後楽園球場の閉鎖が決まっていたころです。祖父は熱心な読売ファンでした。いや、うっかり過去形で書きましたけど、まだ生きてます。現在も熱心に応援しています。迷惑なくらいです。当時、ほかにすることも無いので、特に興味も無かったのに観るともなしに観ていたら、祖父が「どこか好きなチームは無いのか？　応援しながら観ると、楽しいぞ」と言いました。
「おじいちゃんはどっち応援しているの？」
「そりゃあジャイアンツだよ！」
「じゃあ、私、こっちの赤いのにする。負けてるほう」
　祖父はガッカリしたようでした。私がもっと気のきく子どもだったら、祖父を喜ばせるためにジャイアンツを一緒になって応援したのでしょうが、残念ながら単なるヒネクレモノだったので、ついつい対抗してしまいました。
　それっきり、基本的には何の接点も無い広島をこっそりひっそり応援していました。もっとも、主な活動は新聞で勝敗と順位をチェックするだけです。
　ただ、市民球場には行ってみたかった。そのうちそのうちと思っていたら閉鎖してしまって、市民球場は永遠にあるわけじゃないんだから善は急ぐべきだったと反省したわけです。それでせっかくオープンした「てつのくじら館」も、行かないうちに閉鎖しちゃうなんてことになったら後悔してもしきれないと思いまして、これはもうなんとしても広島へ行くしかないと決意した次第です。熱狂的カープファンの同僚が「市民球場も最高だけどズムスタも素晴らしい！」と絶賛してたし、広島に行くなら本拠地で試合、観たいよね……
　そんな感じでズムスタ。同行した彼氏がちょっぴり感化されたらしく「東京ドームならまたカープ応援に行っても良い」と言ってくれました。神宮やハマスタならいい勝負になりそうだがドームは厳しいんじゃないかと思うと気が進みません。負けそうな相手ほど応援に行かなきゃと思うほどのファンじゃないので。
　ただ、私とカープとの出会いがすでにジャイアンツとの負け試合だったのだから、もうそういうものだと思うしかないのかもしれません。

　続きにはTwitterから、心に響く珠玉のカープ魂を引用しておきます。いやはやもう、このもどかしくも一途な愛には、全米も泣くっきゃない。