内閣総理大臣顕彰・魁皇

「なんか涙出そう」という『ジパング』での菊池の台詞をまた使ってしまう。魁皇に内閣総理大臣顕彰ですって。把瑠都の大関昇進も嬉しいですけど、ずっと真摯に土俵をつとめてきた魁皇が評価されたことは非常に嬉しいです。
 魁皇は、曙や若・貴と同期ですが、彼らほど華々しい実績はありません。それでも、幕内在位100場所、幕内通算白星823勝は歴代一位です。継続は力なりです。場所中のインタビューで、よく彼は「これだけ長くやっていれば白星は自然と積み重なるものだ、圧倒的な強さで稼いだ星ではない、もっと若いうちにこれだけの勝ち星ならすごいだろうが、この年だからたいしたことはない」という主旨の発言をしています。常に、自分はまだまだだ、と思っているから稽古をする、そういう謙虚さが彼の強さだと思います。
 もう年だなと思う相撲もあるけれど、間合いの取り方、力の使い方、経験でつかんだ技による、はっとさせられる相撲も多いです。引退が近いのは分かっていますが……まだまだ彼の相撲が見たい。そう思います。

 今日怖い話を聞いた。
 同期で最初に結婚した女性が、去年結婚した同期2名と年明け出産した同期1名に対して、仲間内でお祝いを贈ろうという話をしたら、「私はもらってないのにあげないといけないの」という主旨の発言をしたそうです。12月の同期の結婚式でも、「ご祝儀2万円くれたひとに3万出すのかー」という発言があったそうです。知らなかったけど。
 彼女が結婚したのはもう6年ぐらい前ですから、20代前半と30代ではご祝儀の相場が違うのは当たり前だと思うのですが、彼女は釈然としないようです。他にも、新築祝いとか誕生日プレゼントとか、贈り物に関してやたら細かく覚えているらしい。
 怖い。
 もう、そのときの気まぐれで急にお土産を誰かにだけに買ってみたり、誕生日プレゼントを贈ってみたり、出来やしない。彼女の子どもが好きなキャラの何かが偶然手に入ったからあげようかとか、彼女の好きなご当地キティをお土産にしようとか、もう出来ない。
 何かもらうときも、うかつにもらわないように気をつけなければいけない。
 私は誰かに何かをあげるとき、いつも完全に見返りを期待していない(結婚式のご祝儀は食事が良くないときは損した気になるけどさ)けれど、いちいち比較しているなんて、何なの。ひとにあげたものなんか、もう自分の手を離れたものなんか、どうだって良いじゃんか。払った税金がまともに使われていない的な検討を、ご祝儀でやっているなんて。怖い。気持ち悪い。
 早く、あのひとには何をあげてもお返しが無いからもう何もあげないわ、と思われるようになりたい。でないと、どこでどう言われるか気にしないとならない。早く見捨てられたい。そういうひとには。

2010.03.30 Tuesday 21:14| - | - |