見比べたい

 改訂版と改訂版じゃない本の、どこがどう違うのか探しまくる、というのをやってみたくてたまらないのですが、なんとなく時間がありません。とりあえず島田荘司『異邦の騎士』と有栖川有栖『46番目の密室』をやってみたい。もっと言うと『第5版 広辞苑』と『第6版 広辞苑』もやってみたい。『さらば愛しき女よ』『さよなら、愛しい人』は微妙。やっぱほらイメージってものがあるじゃない。でも『鬼平犯科帳』は昔のと新装版と内容が同じでも見比べたいよね。そんなの私だけですかね。知人は『スラムダンク』のコミックスと文庫版と愛蔵版と全部持っていて読み比べていましたがね。
 しかし研究者でもないのにそんな暗い遊びをするよりも、買ったは良いがまだ読んでいない本に手を付けるほうが生産的な感じがするので、手元の積読本を減らす方向でいこうと思います。幸か不幸か懐が寂しくしばらく新しい本は増えないでしょうから、目指せ積読ゼロ! ただ、仰向けで本を読むのは肝臓には良いけど体勢としてキツイのが難点です。
 そうそう、すっかり忘れていましたが やっと『ヘルシング』の最終巻を読みました。弟が途中で買うのを止めていて、連載を半年くらい追うのを忘れたら終わっていて、あちゃーと思ってから長かったです。これですっきり。以前、『いきなり最終回―名作マンガのラストシーン再び』 という本がありましたが、あれは画期的だよ本当に。

 聞いた話、クヒオ大佐は「英語を勉強するよりも『沈黙の艦隊』を読まないとだめだよ」と言うらしい。中学生のときから読んでいたのは正解だったのね。その『沈黙の艦隊』作中であっさりと米海軍に沈められた「くらま」を思い出し、コミックス5巻を読み返してみました。炎上しながら沈んでいくp154-155の見開きは何度読んでも衝撃を受けます。
 昨日から良くニュースで見る鼻っ柱のひしゃげてしまった「くらま」に数日前の美しい横顔は見る影もありません。どてっぱらが丸焦げのカリナ・スターも見るに忍びない。あの荷物には保険がかかっているのだとしても、いろいろと業務に差支えが出るだろうなと思うと気の毒です。事故というより事件の様相を呈してきましたが、派手なわりと怪我人が少なくてなんだかほっとしました。
 事故後の電車とか船とかの姿は、事故の恐ろしさというよりもその不憫な痛々しさに胸が詰まる。

2009.10.28 Wednesday 21:10| comments (2) | trackbacks (0) |