おっさんは可愛い
既読だけどとりあえず読んでいる『果断』は、『隠蔽捜査』を読んでからだとますます面白いことが分かりました。『果断』だけ読んでも面白かったですけどね、竜崎さんがどんなに可愛いおっさんなのかというのが、『果断』だけでは分からないというか、『果断』でジブリアニメに感動しちゃったり幼馴染みの刑事部長に意地張ったり奥さんぞっこんラブだったり、とにかく可愛らしさ爆発でして、これだけでもじゅうぶんだと思っていましたが、『隠蔽捜査』の竜崎さんを下地にするとまた違った可愛らしさだなあということです。
妻が入院していつも食事は黙っても出てくるから出てこないと食べるのを忘れるって、すげえ可愛いですよ。素っ気無いくせしてうろたえる様子は、福満しげゆき『僕の小規模な生活』を思い出すほどです。「妻ー! 妻ー!」って。『隠蔽捜査』で語られる最初の恋愛でそのまま結婚したから他の女は知らないというのを知ってて読むのと知らないで読むのとでは、竜崎さんの可愛らしさが全然違います。可愛くてたまらんね、こういうおっさんは。結婚して世話したいとはまったく思わないけど。鬱陶しい(笑)
それより、官僚の家ではワイシャツをクリーニングに出すんだね。奥さんが専業主婦で家庭を切り盛りしていても。そこに驚いた。ワイシャツのクリーニングなんて仕事が忙しすぎて洗濯を週末に出来るか出来ないかの生活をしている一人暮らしの若い男くらいしか利用しないと思ってました。
一緒に働いたら非常に苦しくてきつくて厳しそうですが、公平で公正で真面目で実直で、一所懸命に取り組もうという気持ちにさせてくれる上司だと思います。体力的には死ぬほど働くことになっても、やりがいがそれを凌駕し楽しく働けるでしょう。良いなあ谷岡……
話の内容に関しては、謎解きを知っているミステリなんてドキドキしませんから、ああこれ伏線だなと思うだけで、警察官僚についてやらマスコミについてやらもなんとなくスルーです。そこらへんに意識が行かないから、ますます竜崎さんの可愛らしさが目に付くのかもしれません。
今日は、かながわ県民センターで開かれた「社会人のための大学フェア」に行ってきました。午前中の記念講演「社会人のための大学活用法」、午後の公開講座「宇宙に懸ける夢とロマン」ともに参加し、県内の大学の資料も貰って帰ってきました。母校その1のだけだけど。講演も公開講座も、どちらも基本的な内容のため知っている話がほとんどで、そういう意味ではつまらなかったのですが、興味のある話を聞くというのはそれだけで楽しい気分になりますね。無料だから損した気分にもならないし。
金属の切削加工に関してもうちょっと知識があったら仕事に役立つだろうなあと、母校その1の機械工学科の講義をつまみ食い出来ないものかと思っているので、個別相談してみれば良かったかなあと帰りの電車で資料を見ながら思いました。学費を見る限り編入学なんて宝くじでも当たらないと無理ですが、いや宝くじ買わないけど、科目等履修生か聴講生ならいけるんじゃないかと。そういう細かいのは冊子に載ってないから訊くしかないのに、またそのうちで良いかーと思ってしまった。失敗。
鋼板の加工と限定するなら院でも良い気がしますが、金属加工について私の知識は化学からのアプローチに限定されている上に古いので、やっぱり学部レベルで基本から真面目に勉強したほうが良いかなあと思うわけです。でも、今日の講座みたいに知っている話ばかりだと時間もお金ももったいない。
工学は大学以外で学べる場所があんまりないので不便です。
9月5日・6日の第2弾も参加する予定です。5日の公開講座「漢詩にうたわれた人生観−詩人たちはなぜ酒を飲んだか」はかなり楽しみです。李白だけでも復習しておかないと。
去年9月に母校その2を卒業してからずいぶんのんびり休んでいるので、そろそろまた勉強したいと感じています。義務的・機械的にに次から次へと行く気は無く、あくまで自分のやる気次第で学習活動をしていますが、こうやって気軽に取り組める体勢が整いつつあるというのは喜ばしいことです。問題は時間よりも金銭ですかね。時間はその気になればなんとでもなる。朝5時半に家を出て帰宅は日付が変わってから、土曜も出勤、日曜はほぼ寝てる、という状態でもちゃんと授業も課題もこなしてたもの、4年前の私は。