ブルーフィルム

　大相撲7日目の向正面の解説は中立親方(小城錦)でした。声と喋りが岸部一徳っぽかったです。伊勢ヶ濱親方(以前の安治川親方)ほどボソボソは喋りませんが、似た雰囲気を感じます。安治川さんの解説は、もうほんとどうしょもない。琴ノ若も返事が遅くてダメだけど、解説は頑張っている。でも安治川さんはコメント短いし「見たとおりです」とか言っちゃうからすぐテレビの解説しなくなったんだろうな(笑)
　黒海の引き落としのタイミングは良かったです。ちょっと引きすぎだなと思いましたが、押して引く、間の取り方は絶妙でした。
　把瑠都は組まないのが作戦なんだろうけれど、琴欧洲が全然慌てないからほとんど何も出来てませんでしたね。把瑠都は突いているのに自分が下がっているという不思議な状態になってました。あれは全然下半身が安定してないんだろうなと思います。
　琴光喜は踏み込みが良かった。北勝力はこのまま中日に負け越すのかな。何が悪いという感じもしないのだけど。
　日馬富士に三連勝していた豪栄道が、寄り切られました。先に小手投げ仕掛けたのは失敗だったと思うわけよ。力の入った相撲で見てるほうは楽しかったです。最初の立会いで、いきなり日馬富士が土俵に手をついたかと思いましたけど、左を引きつけてじっくり攻めたところは日馬富士らしい相撲だったのではないでしょうか。
　魁皇はうまい。一度切った下手を再びとられて、あれーと思ったのですが、すぐにまた切ってすかさず前に出たのが、あの痛々しいテーピングの足で良くも。
　それはないよという顔をしました千代大海、とアナウンサーが言ってましたが本当にそう思います。琴将菊〜あんな立会いの変化……しかし、相手を全然見ないで突っ込むのは千代大海もダメだと思います。仕切りでなんかそわそわしてた琴将菊が、何か企んでいるんじゃないかと、私だって思ったのに。岡目八目。
　稀勢の里、立会いは良かった。当たりはものすごく良かった。あれは普通だったら稀勢の里が勝つと思うのですが、相手は朝青龍なのでがっちり受け止められてしまいずずずっと寄られてしまいました。強い。

　お彼岸なので、去年七回忌を済ませた大学の先輩に宛ててお花を送りました。仏花ではなくて普通のアレンジメントなんですけど、またご両親からお礼の電話が来ちゃいまして、勘弁して！　と思いました。こういうの匿名で送れないものなのか！　名乗るほどのものではございませんカードがあったら利用するのに。名前は出すけど連絡先はお届け先には分からないようにするサービスとか。手紙と違ってリターンアドレスが無いと、お花は届けて貰えないのが困る。
　昔のドラマみたいな、お墓に行くともうお花が供えてあるわまあ誰かしらってやつを、お届けのお花で演出！　需要あると思うんですけど。お墓以外でも。私が想定するシチュエーションを語り始めるとまた妄想が過ぎるのでやめておきますが、例えば駆け落ち同然で出て行った娘が父親の還暦に……とかさぁ、どうよ。

　昨日のシンポジウムは、なんていうかツッコミどころがありすぎて、書くと長くなるし大学で友人たちと喋りまくってきたのでここで書かずとも体内に溜まったものがない。
　それでも書くとするなら、社会人基礎力が無いと社会人としてやっていくのがたいへんというのは分かるけれど、高校が大学に入るための予備校ではないのと同じように、大学は社会人になるための予備校では無いと私は考えているので、社会人基礎力を大学の授業の中で鍛えよう、という考えには納得がいかない。また、若手の育成は企業の責務だ、というような話と一緒に、大学で社会人基礎力を身につけよう、という話を進めるのは矛盾しているように感じます。産学の協力というよりは「使えない若者」を大学と企業とどっちが教育するか押し付けあっているように見えます。
　それと全体的に上から目線だよね。「支援」っていう言葉からも窺えますけど、支援してやってんだぜ、みたいな自分の優位さを見せ付けるような雰囲気が漂いまくりでした。そんで「現状」の認識は色々喋るんだけど、じゃあどうするという対策になると具体策もビジョンもたいして語らない。雁首並べて嘆いているだけ。タイトルが「若年社会人の就転職を考える」だから、考えてりゃ良いのさ、という話ならおおいに納得ですが。
　それでも前半の経産省の奥田寛司氏の話はわりと面白かったので、経産省の該当ページ、経産省「社会人基礎力」トップページをご紹介いたします。社会人基礎力育成・評価のためのリファレンスブック「「今日から始める　社会人基礎力の育成と評価」（PDF形式：約40MB）」を斜め読みしましたが、データも見やすく分かりやすかったです。
　奥田氏はところどころに混じる関西訛りのイントネーションが、少し堅い話から外れると訛りが出るのね、穏やかで聞きやすかったです。でもやっぱりというか彼も上から目線。ただ、奥田氏は研究対象として若者を見ている面があるように見えるせいか、実際に若者と接している人々よりは現実味が薄いせいか、「いまどきの若者は」度は他の面々より低かったように思います。
　私もじゅうぶん上から目線だな。