高速道路1000円

 地球に優しく公共交通機関をなるべく利用しましょうねという雰囲気を助長していたくせに、高速1000円にするから出かけろというのは、対症療法にしたって酷すぎませんか。今までのキャンペーンはなんだったの。二酸化炭素の排出権がどうとかもっともらしく解説して、削減を頑張ろうとか言ってませんでしたっけ。そんで高速に対抗して「こだま」が40%値下げするそうですけど、そうすると他の路線も値下げ合戦を始めてしまい、結果的に鉄道でのデフレが起こったりしないんでしょうか。鉄道料金は上がることはあっても下がることはまず無いですから、通常の料金まで下がるならありがたいですけど。
 高速1000円だから、とTECの導入が進めば(こっちが本命だと思う)需要が拡大してメーカーは助かるし、ETCレーンがガラ空きなのに一般レーンがやたら混んでいるという状態が緩和されて良いとは思います。あのETCレーンは、エスカレーターを作ったらものすごい行列が出来て階段はガラ空きで、行列が邪魔で迷惑な駅構内みたいなダメさです。
 しかし、みんなが利用するということはつまり高速が混むということです。渋滞だとますます燃費が悪くなり、ガソリンの消費が増えます。夏には原油が高くてどうにもこうにもとうろたえていたくせに、今度はぜひ使えという態度に納得がいきません。枯渇するんじゃなかったの。その問題は変化無いじゃん。
 そんでもって高速乗ったはずなのに低速でしか移動できなくて、予定通りに行動できない上に1000円のはずの料金が土日祝日を外れたおかげで正規料金を支払う羽目になるわけだ。

 以下妄想。
「あなたが車で出かけようって言わなかったら、こうはならなかったのに。渋滞で5時間もなんて!」
「なんだよ賛成したくせに!」
「私は新幹線で行こうって言ったわよ」
「俺が車出すって言ったらそれならそのほうが楽で良いって言ったのはお前だ」
「だって娘がいるんだもの電車より車のほうが便利じゃない」
「だから俺も車でって言ったんだよ、安くなるって話だったし」
「渋滞が酷くて向こうでもゆっくり出来ないし、ほとんど途中で引き返したみたいなものだわ。何しに来たのかしら」
「俺に言うなよ」
「じゃあ誰に言えば良いのよ!」
「うるせえ、知るか!」
「ああもう、この1時間で何キロ進んだのかしら」
「5キロだな」
「走ったほうが速いじゃない」
「歩いたって速いだろうさ」
「何キロ渋滞してるの?」
「40キロ」
「東京までは?」
「……40キロ」
「……最低」
「俺に言うな!」

2009.03.11 Wednesday 23:33| comments (2) | trackbacks (0) |