まだ、タバコですか?
結局買いました。やはり10年近く前の『現代たばこ戦争』は、もう現代じゃなかったので。これもちょうど一年前の本ですが。
『まだ、タバコですか?』宮島秀紀(講談社現代新書)ではデータも当然近年の分が追加されているし、健康増進法やたばこ規制枠組条約、ちょっとだけ過激になったパッケージの警告文、禁煙タクシー等について記述がありました。その他は、正直なところ、データが新しいだけで煙草の何が体に悪いのか、どう他人に迷惑なのか、財務省の魂胆、環境問題、色々ありますがだいたい同じような調子です。これ、どんな禁煙の本とかサイトとか見てもたいてい同じなので、しょうがないかなと思うと共に、昔から同じように有害であると主張されているのにまだ世の中にはびこっているんだなーとビックリします。
どんなサイトもと申しましたが、JTのサイトと煙草専門店のサイトは一生懸命擁護しています。当たり前ですけど。どれだけ財政に貢献しているか、力説しています。たぶん、他に胸を張れるところが無いんでしょうね。
鬼平も喫煙していますが、煙草は慶長あたりではご禁制の品だったようです。時の為政者は偉大だ。なんでそれが寛政ではあっさり庶民の嗜好品になっているんだか。吸うのが「粋」と言われては、吸わなきゃ江戸っ子じゃないものねえ。ここにも巧みなマーケティングと秀逸なコピーがあったんでしょうか。
しかし、確かに文化でもあるのが難しいところです。煙管を持ってない美人画なんてマヌケです。ただ、ここまで害があることがはっきりしている以上、モラルのある喫煙者にはこれまで通り静かに楽しんでいただき、新たなユーザーを増やさない方向で、煙草時代の終焉を望みます。
煙草が規制されていく、その悔しさというか淋しさというか、せつなさは、私も多少は分かるつもりです。煙草より銃のほうがもっと規制されていますから。無くても生活出来るじゃんと言われて悲しくなったりしてます。でもこれ仕方ないのですね。盗まれるし事件は起こるし。良い事無いのです。だから厳しく規制するのは賛成です。
だけど私は射撃が好きで銃が好きで、ああどうして銃と見ると嫌な顔をするひとが多いのだろう、あんなに綺麗でいいこなのに、一度撃ってみればこの魅力がわかるよー撃つのが嫌なら磨くだけでも! と思っています。でもあんまり理解されません。そして世間では一部マニア以外にはどんどん嫌われていっています。酒や煙草よりも不遇です。だから煙草も我慢しなさいよ、とまでは思わないですけど、煙草が規制されることにイラつかれると、追いやられているのはお前らだけじゃねーぞと私もムッとします。