やあ
駅で友人と偶然会ったのでそう声をかけたら、友達と二言三言挨拶のような言葉を交わして別れた後、一緒にいた職場の先輩に「『やあ』はないんじゃないの」と言われました。意味が分からなかったので、「何か失礼なこと言ってましたか、私」と、知らずに無神経なことを言っていたのかと思って訊いたら、「女の子が『やあ』って、ちょっと、と思って」というお言葉でした。相手は男なんだから良いじゃんとか、向こうのほうが年下だから多少私のほうが偉そうでも勘弁してくださいとか、私と彼との間で問題ないなら構わないじゃないかとか、色々思った挙句に出てきた言葉は「……『やあ』以外になんて声をかけていいのか分からないんですが」でした。
相手が目上だったらさすがに「やあ」とは言わないですが、友達とか後輩とかだったら「やあ」以外が思いつきません。朝だったら「おはよう」がありますが昼間とか夕方は「こんにちは」なんてなんだか余所余所しいし、まだ暗くなって無いのに「こんばんは」も無いなと思うのです。「ああ、どうも」っておっさんくさいし。「ごきげんよう」は私は別れの挨拶だと思っているので、出会い頭の言葉じゃないような。
というわけですから、私はたぶん明日からも先生とか先輩だったらまずはお辞儀だけれども、友人や彼氏に会ったときには片手を挙げて「やあ」ですよ。そして名前を呼ぶのだ。たいてい名字を、呼び捨てで。
彼氏といえば、私の彼氏は順調に『ピアノの森』にはまったようです。面白い漫画をきみに訊くのはやはり正解だった、とご満悦です。保管場所に困ってきたので『20世紀少年』を寄贈すると言い出して、本を持っていくときに『ジパング』と『沈黙の艦隊』を読ませてね、とのことです。お互いに漫画を持って二人でスタバに引きこもるという持ち込み制自主的漫画喫茶計画もあるようです。
いいように利用されている気がする今日この頃ですが、私も彼の家に行くのはマかゴルゴのDVDを観るのが目的なので、お互いそこらへんには目を瞑っています。でもまあ、それで、誰も困って無いから。