ツェリ様

 私の勝手な妄想では、フォンシュピッツヴェーグ卿ツェツィーリエが玉座についたのは、長男出産後からダンヒーリー・ウェラーと出会う前の数十年間である。これは、十貴族の令嬢であるツェツィーリエが人間との結婚という暴挙に出られたのは、魔王という地位があったからだと推察しているためである。また、同じように魔王としての結婚として考えるとヴォルテールの当主が相手というのは不都合が多い。兄のシュトッフェルが政治の実権を握るためには、魔王である妹の結婚相手にでしゃばって欲しくないはずだ。その点、三人目の夫がビーレフェルトの当主ではなくその兄弟と思われる人物であるのは納得がいく人選である。もちろん、自由恋愛主義のツェツィーリエからしてみれば些細な問題なのだろうが。
 ウェラー卿コンラートは「100歳を超えている」との自己申告があるため、少なくとも100年以上前に二度目の結婚をしていると考えられる。息子も認める若作りである彼女は、渋谷有利陛下の言では「30そこそこ」だが、実際のところ40近いがそうは見えない、という容貌なのではないだろうか。
 長男のフォンヴォルテール卿グウェンダルが20年前にグリエ・ヨザックの目から見て「人間だと二十六、七ってところ」であるので、現在はさらに加算して28歳、つまり140歳としたいが彼は少々老けて見えるようなので差し引いて130歳と仮定し、次男のウェラー卿コンラートを100歳ちょうどと仮定すると、人間換算で40歳近い母親は180歳で計算が合わなくもない。名門フォンヴォルテール家に政略結婚で嫁がせたと考えれば、早熟な少女による50歳での出産は相当の幼な妻であるが許容範囲である。係累をヴォルテールの当主に出来る可能性が出てきたわけで、シュトッフェルはむしろ喜んだかもしれない。実際は敵対する甥っ子になってるけどね。そして、そんな少女を妊娠させた先代のフォンヴォルテール卿の血を受け継ぎ、グウェンダルもやや幼女趣味を見せている、ような気がしてならない。
 その後、彼女は玉座につく。私の妄想では。100年前に次男懐妊としても80歳であり問題は無い。ただし「ああんあたくしにそぉっくり!」のヴォルフラムの容貌からは80歳当時のツェツィーリエはそれなりに幼さを残していることが想像されるが、マニメでの様子ではとてもそんな年齢には見えない。
 ここで問題になるのが、89まで気ままに生きたというダンヒーリー・ウェラーである。彼がいつ亡くなったのか判明していないが、20年前の戦時中にはすでに故人であったようだ。また、彼が何歳のときに人間の国を追われて眞魔国へ来たのかも判明していない。これを強引に20代ではないかと仮定し、ややこしいが間を取ってコンラート誕生をダンヒーリー25歳とすると残りの人生が64年、現在のコンラートの年齢を100歳として父を失ってから36年と計算するとダンヒーリーが亡くなったのは戦争の16年前と計算できる。ダンヒーリー・ウェラーは100年以上前の英雄であるにも関わらず人間の国では忘れられることなくわりと正確に記憶され尊敬されている点を考えても、ダンヒーリーをこれ以上古い存在にしコンラートをもっと年かさと考えるのは難しいだろう。
 そしてヴォルフラムが82歳であるので、三男誕生はツェツィーリエ98歳となる。長男と次男との年齢差が私の仮定では約30歳であるのに対し、次男と三男の年齢差はたったの18歳である。私はここに大きな疑問を感じるのである。大恋愛の末に周囲の反対を押し切って人間との結婚を果たした愛の狩人、フォンシュピッツヴェーグ卿ツェツィーリエがたった18年後には別の夫を迎えているという事実に納得がいかないのである。放浪癖のあるらしいダンヒーリーが長く王都へ留まらなかったのかもしれないが、それにしても短い。ヴォルフラムの父が描写されることはなく、すでに亡くなっていると考えるのが妥当だ。あっさり3人目の夫を迎えた彼女が、いまだ4回目の結婚をしていないことを踏まえると、コンラートとヴォルフラムの年齢差は少なすぎるように思える。
 ツェツィーリエの魔王就任はコンラートの年齢から予想すると110年ほど前であり、彼女の治世は約110年と考えられる。4000年の歴史を持つ眞魔国の、単純に4000を26で割った平均153年よりもやや短い。政治を兄に丸投げしたこと、戦争を避けられなかったことなど、王として優れているとは評価しにくいが、人間との婚姻を認め混血児の地位を向上させた点において、歴史的に彼女の存在意義は小さくは無いだろう。そして恐らくツェツィーリエの最大の功績は、27代魔王渋谷有利に三人の息子というこれ以上無い臣下を用意したことである。そう考えるとどこぞの誰かの「生む機械」発言が思い出される、華やかだが哀しい女王ではないだろうか。

 本日の琴欧洲……なんですかあれ。あれが優勝しようって大関の取組ですか。すごーく、ダメ。今場所が綱とりだったら、もう、とんでもなく悪印象ですね。しっかりしてくれ。琴光喜は頑張りました。あたりも良かったし、よく堪えたと思います。琴欧洲のダメ相撲で超ガッカリの佐渡ヶ嶽親方もニッコリでしょう。
 朝青龍はなんかもう、全然集中してませんって感じです。やる気が感じられない。確かに立会いから魁皇のほうがいい形にすぐ持っていきましたし、タイミングの取り方なんかやはりベテランだなという感じでしたけど、胸をあわせて寄るのも上手かったし、でも朝青龍はやられすぎ だと思いました。
 やーそれにしても昨日まで全勝だった琴欧洲と佐渡ヶ嶽親方がニコニコと握手をする写真がいろんなところで見られたのは嬉しかったです。花道の奥のほうで様子をうかがっている親方、支度部屋前で声をかける親方……ファンには堪らないね! 錣山親方も花道の奥でガッツポーズしているところをよく中継で見ますけど、今場所の佐渡ヶ嶽親方はほとんど毎日だもの。これで琴欧洲が優勝でもしたらまたまた佐渡ヶ嶽親方を見る機会が増えるというわけで今からニヤニヤが止まりません。嬉しそうな彼を見ると私も幸せな気分になります。

 ところで、明日のウォーキングに参加するため少し体調の優れないらしい私の彼氏は、今日仕事を休んだそうです。馬鹿じゃないのか……
 で、私は普通に会社にいるのに、エヴァンゲリオンのDVDについてだのガンダムがどうのこうのだのと、日中くだらないメールをひたすら寄越しやがりました。ほんとに馬鹿じゃないのか……

2008.05.23 Friday 23:48| comments (0) | trackbacks (0) |