10連休七日目
昼間にジムへ行ったら暴動が起きるんじゃないかと思うくらい混んでいて、ヨガだけやって帰りました。明日も似たような状態なのかと思うとうんざりです。
そうそう買いましたよ、『異邦の騎士』の改定完全版じゃないやつを。ふらりと立ち寄ったBOOKOFFで105円だったので思わず購入しました。こうやって同じ本が増えていくのね。『鉄鼠の檻』は三冊目となるはずの新書か文庫か分割した文庫を買うか悩み中です。
などなど思いながら本棚を整理していたら(連休中にお値段にして3万円くらい本を買ってしまって場所が無いので詰めている)、除湿機をパタリと倒してしまい、本は無事でしたが畳が水浸しになりました。もちろん親に叱られました。
続きに昨日観た映画『相棒』の感想というか水谷豊について鬱陶しく述べてみました。ばっちりネタバレです。
昨夜は家族5人で行くはずだったのですが、父が風邪をひいて臥せってしまったので、急遽彼氏を呼びつけました。現地集合したのですが、私が駐車場でヨロヨロしている間に母と弟妹が先に劇場へ行くことになりまして、「お姉ちゃんの彼氏の顔なんて分からないよ」と母が言うので「ぼーっとした30くらいの男がいたらそれだよ」と答えたところ、本当にそれだけのヒントで無事合流してました。すげえ。
「あのひと、ぼーっとしてるけど、あれじゃない?」「うんうん、ぼーっとしてるよ、あれだよ」と母と妹の間で会話が交わされたそうです。「ほんとにぼーっとしてるひとだね」と弟に言われました。
映画の帰りが遅くなったので、彼を車で送っていったのですが、最近目が悪くなって辛いなあと感じていた通り、夜で雨で、センターラインが良く見えなくて困りました。右折や左折のレーンの矢印も見えない。おまけに距離感も良く分からなくて、信号があるのは分かってもそこまでどのくらいの距離か測れなくて赤だとかなり前から速度を落とさないとならず、停止線もよく見えないので怖かったです。知っている道だから動けるけれど、知らない道だと運転は困難というか無理というか。
それでも父がまだ動けないので今日も昼に車を出したのですが、さすがにセンターラインは見えても(明るいし雨じゃないから)やはり距離感がいまいちで、信号や交差点に差し掛かるたびに速度を落とさざるを得ない状態でした。もうこれ、免許返納したほうが良いんじゃね? と本気で思いました。
5月1日から公開されている『相棒』(和泉聖治監督:公式サイト)を昨夜のレイトショーで観てきました。私は雛子さんが大好きなのでとても楽しめました。しかし犯人が出てきた瞬間に「ああコイツだな」と分かってしまいます。このため、1200円であれならお得、しかし1800円だとちょっとなあ、という感じです。チェスの心得があるか無いかで評価が変わると思います。
アクションはそれなりの迫力があり、謎解きもそれなりでした。しかし犯人があっちもこっちもダミーを置いたり謎が謎を呼ぶので、最後のほうは飽きてしまいました。まだ終わらないの? と思ってしまいました。途中で犯人が分かっていたからかもしれませんけれども。
映画はテレビの『相棒』の雰囲気を無くさず、しかしマンネリ感も無く、見事なものだと思いました。二人の掛け合いも面白かったし、他の刑事の皆さんも良い味を出していたし、女性陣も頑張っていたし、政治家やお偉方も駆け引きが良かったです。完璧に見える右京さんに完全な勝利をいつも与えないしたたかな雛子さんが大好きです。
マラソンのシーンは、有森裕子さんがとても可愛かったです。あのシーンをCGではなくちゃんと人間がやっていて良かったです。CGだと味気なくてつまらないので。マラソンボランティアもほんと普通のボランティアっぽくて素朴で良かったです。チェスの記譜は、私は知らなかったのですが、地図だと思っていまして、だから地図にかぶってきたときは、ああやっぱり地図なの、と拍子抜けしました。
殺された青年のシーンは心が痛みます。現地の子どもと楽しそうに歩いているシーンに胸をつかれました。政治的判断というのは恐ろしいものです。政治家だって苦渋の決断だったのかもしれませんけど。全体を見て切るところは切れないと政治なんて出来ないだろうし。でも嘘は良くないよね、嘘は、と思うと複雑です。誰が悪い、と責めるのは難しいと思いました。娯楽映画なのか社会派映画なのか分からなくなります。何が正義なんだろう。絶対的な正義なんて無いんだろうけれど。色々考えさせられる内容で、示唆に富んでおり、実はあまり興味なかったのですが観に行ってよかったと思いました。
ただ、私は水谷豊は好きなんですが、右京さんはどうしても受け入れ難い。何故なら『刑事貴族』のころの水谷豊が好きだったからです。「あ〜あ、おはずかしいったらありゃしない」のアレです。あの、エンディングが素晴らしい。あの、無駄にかっこつけた水谷豊です。もちろん『相棒』は出演者といい水谷豊が走り回るところ(年齢のせいかあんまり走りませんが)といい、『刑事貴族』をかなり意識した作りだと思いますが、やっぱり熱さをそのまま出した水谷豊が好き。熱血なのに抑えた演技の水谷豊も良いですが、子ども心に憧れた、ただ階段を下りるだけなのに何故か両手を広げたりする水谷豊が好きなのです。
別の作品なんだから、違う演技で当たり前なのですが、水谷豊といえば『刑事貴族』、特にあのエンディングのキザったらしさがどうにもいやらしいと思いながらも好きだったので、『相棒』は似ているだけに少し寂しくなります。二時間ドラマの新聞記者(立花陽介だっけ?)も、しつこくてフットワークが良くて好きでした。私の水谷豊のイメージは、動作がオーバーでやたらと走り回っていてキザ、です。今回の映画ではドラマよりも走ってまして、懐かしく思いました。
観て損は無い映画だと思います。後味悪いですけど、それが『相棒』だと思っている方にはお勧めです。