鍋焼きうどんは美味かった

 友人(男四人)と忘年会でした。毎年、彼らとの食事会が私の年末の予定の一番最後です。敬虔なるクリスチャンがいるので日曜の昼は避けるところでしたが、予定を立てたときはまだ私が昨日まで仕事のはずだったので日曜になりました。悪かったねえと今日謝ったら「最近サボりがちだしもう今年は年越しミサは行かない」とのお言葉。えー。ちなみにクリスマスはいつも教会の駐車場整理係の彼ですが、今年はやや出世して「偉い人の駐車場係」だったそうです。
 久々に五人の顔が揃いましたが、ここ10年ずっと直毛だった私のくりくりパーマにコメントなどなく「眼鏡変えた?」「度が進んでレンズ厚くなっちゃってさあ」「俺も次の免許は眼鏡だなあ」「お前ならきっとなんでも似合うよ」「お、髭伸ばしてるんだ?」「いやただの無精髭」「そっちはおしゃれでだろ?」「まあね」「カッコいいじゃーん」「髪、ずいぶん短くしたな」「ちょっとおでこ出過ぎてる気がするんだけど」「いやいや似合う似合う!」と男四人できゃあきゃあ言いやがってました。
 なんなんだお前ら!私には何もないのか!足出して損した!
 食後は東京ミッドタウンをうろついてみましたが、たいして面白いものはなく、待ち合わせをした六本木「アマンド」に戻りお茶。入るとき、ドアが開いた瞬間にあまりにも煙草臭かったので思わず全員で顔を見合わせましたが、しょうがないのでそのまま二階へ。全員ケーキセット。目の色変えて選んでました。このときも「俺、これ!」「えー同じじゃん!」「じゃあこっち」「苺は大事だよね」「チョコと迷う〜」「クリーム多いのが良いなあ」とまたしても四人はきゃあきゃあ言ってました。
 相変わらず全員独身なので、「きみたち結婚しないの」と訊いたところ「え?俺たち?」とのお返事が。そう来ましたか。法律で禁止されてるから無理って、そんなこと訊いてないっつうの。付き合ってたのかよ、とツッコミいれるのも億劫でした。彼らに揃って浮いた話がないのは性格に難があるからだろうなあ、絶対に。条件だけならなかなかの物件なのにね、外見だって悪くないし。
 もっとも、連中いわく「一番早く結婚しそう」な私がいまだにこの体たらくですからひとのことなどどうこう言える立場ではありませんが。
 隣のカップルの喧嘩になんとなく全員で耳をダンボにしていた我々は、二人して煙草を取り出したところで「出ようか」と全員ハモりました。
 こんな五人ですが、食事中の話題は相変わらず固かったです。ブット氏暗殺とか総理訪中とかオリンピック誘致とか成田発着増加とかふるさと増税とか銃規制強化とか山田洋行とか衆院の解散時期とか。こいつらも好きな女の子とはもっとそれらしい会話してるのかなあと思うとおかしくて仕方ありません。
 これで他人の絡む私の今年の予定は全て終了です。彼らに会って、やっと年越し準備完了という気持ちになります。10年もほとんど同じ日程で毎年やってりゃねえ。日頃たいして連絡を取っていなくても毎日顔を合わせているかのように時間を共有できる友人の存在は実にかけがえのないものです。細いがしなやかで強い確かな結びつきを感じるとき、「気持ち悪いぞお前」と容赦なく言われてしまうが思わず微笑んでしまいます。
 なんて酷い男どもだろう。大好きです。友情って素晴らしい。

 ちなみに食事をしたのは「つるとんたん」→http://www.tsurutontan.co.jp/
 うどんは1.5玉に増量無料です。明太子のおうどんはまるっきりパスタですが、所詮はうどんなので「茹ですぎたスパゲッティのようだ……」と忌々しそうにクリスチャンが呟いていました。彼が厳しいことを言うのは珍しいので相当です。どんなものか知らずに頼んでみた「ばくらい」の量の少なさに驚きました。美味かったけどね。牛筋の煮込みも美味かったです。馬刺しと穴子はありがちな感じでした。
 幹事は「大阪のお店は美味かったのになんでここは」と打ちひしがれていたので、責任は持ちませんが六本木店より大阪をおすすめしておきます。

2007.12.30 Sunday 21:21| comments (0) | trackbacks (0) |